象牙と言えば印鑑、印鑑と言えば象牙

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象牙と言えば印鑑、印鑑と言えば象牙、と言うほど、象牙は印鑑にはとても適している印材です。象牙は、その名のとおり象の牙で、歯が長く大きく発達したものになります。
通常、哺乳類の牙は犬歯が発達するものですが、ゾウの場合は門歯が発達していきます。

象牙は、適度に吸湿性があり、材質が硬すぎず柔らか過ぎず、 金属や水晶や大理石、翡翠などよりも加工しやすいのがおおきな特徴になります。
そのため、江戸時代には象牙工芸が高度な発展を見せました。 根付や印籠などの工芸品には、芸術性に富んだ数多くの作品が残されています。
明治時代以降には、象牙の輸入量も増え、三味線のバチや糸巻の高級品に象牙が使用されました。 大正や昭和の初期にはパイプとしても加工されていたことがあります。

印鑑としては印材の中でも最も朱肉のなじみが良く、使えば使うほど光沢が出ます。
高級感もあるので人気ですが、象牙の取引については届出業者のみの許可制で、 象牙の管理表の記録を経済産業省に報告する義務があります。

象牙は天然素材の印材の中でも最も優れており、黒水牛や牛角よりも乾燥などによるヒビ割れに強く、 手入れは水で洗い、きれいに水分をふき取って日陰干しするだけです。 それだけ堅牢で優れた耐久性があるのです。
何しろ正倉院に今でも残っているぐらい変質に強いのが特徴になるのです。

古くからサンゴやべっ甲と並ぶ貴重品として扱われてきました。 大切に保存すれば一生使用することができる印材ですが、 現在ではワシントン条約により輸入には規制がかけられています。

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